設立の趣旨

「居場所」や「学びの場」

 文部科学省が令和元年度に発表した調査結果によると、小中学校の在籍児童数が減少しているにも関わらず、不登校生徒児童数は7年連続で増加し、55.6%の不登校児童生徒数が90日以上欠席しているなど、日本の教育現場は憂慮すべき状況にあります。
 地域の保護者の方の声を聞くと、子どもの居場所となる学びの場所が少ないという現状や、学校や教育支援センターから学校復帰を促すかの様な投げかけに対して、様々な思いを抱いておられます。

 また、不登校の定義は30日以上の欠席となっており、学級に入れず、保健室登校でも出席扱いになる場合も多く、その他現在登校はできていても心身の不調を抱えながら辛い思いをしながらも渋々登校している子どもも少なくありません。子ども達が様々な理由で学校に行けない・行かないという場合、心身共に休息する時間の必要性や、学校以外の「居場所」・「学びの場」の必要性があることは社会的にも認知されております。全ての子どもが安心して学ぶ事ができると共に、それぞれの個性に応じた居場所が得られる様に関係各所が相互に協力・補充しあいながらの連携が求められますが、未だ十分とはいえない状況です。 

以上の状況から、2021年4月より、子ども達にとって安心していられる「居場所」や「学びの場」の選択肢の一つとして存在したいという想いから、教育委員会や学校、保護者地域と連携しながら、子ども達への学びの機会を確保・サポートする事を目的とし、フリースクール『un chat』(アンシャ)を設置致しました。

私達のフリースクールのプログラムは、様々な大人の生き方や考え方に触れ、自分自身の価値観の確立・多種多様な価値観を認め表現していく土台に繋げるため、大人から子ども達へ提供する「un chatプログラム」と、子ども達自身の中から生まれてくる学びの意欲と好奇心を、専門分野に長けた人との幅広いネットワークを活かして掘り下げる「自分プログラム」からなっています。学習指導要領に準じた学習面のサポートを併せて、子ども達の気持ちに寄り添いながら「居場所」と「学びの場」を提供しております。


 現在、小学校2年生から中学校3年生の子どもがun chatに通っております。また、問い合わせが多数寄せられ、今後は更に人数を増やす予定です。
 今後は規模を拡張し、各学校での単位認定をスムーズにするべく、各地教育委員会との連携を更に強化していきたいと考えています。また、義務教育終了後進学せず、起業を目指す子ども達に対してのサポートも行っていきたいと考えております。その為、特定非営利活動法人格を取得する事が最適であるとの結論に至りました。